「 考える領域 」

あらためて言うほどの事ではないけども、

仕事をする際、

ありとあらゆる複雑な条件が伴う。

敷地条件が悪かったり、

予算が十分に取れずに、

普通の建築や建設方法では

まともなものが建たない。

こんなケースは、住宅に限らず、

店舗や全ての仕事に多くみられるだろう。

しかし、

どんな悪条件にもなんとか対応して、

新たなアイディアと可能性を模索し、

質を高める事をできる職人になりたいと、、、 

 そう考えています。

この新たな可能性に挑戦する為には、

「ありとあらゆる条件」の中に、

「考える領域」が存在します。

何かに書かれていた事ですが、

こんな事です。


「規制、自然、素材、構造、開放、

圧迫、図形、技術、予算、価値観...」

これらのイメージ群が、思考の単位であり

自分の考える領域でもある。

あとの思考作業は、いたって日常的で、


最初は材料を触ったり、

本を読んだり、

散歩したり、、

ほとんど遊んでいるように思える。


そして、

建築やデザインの目的を

簡単に言語化せずに寝かしておく。。

この時間帯が自分にとっては最も重要だ。

当然、規制の建築言語などは

刺激が強すぎるので、

丁寧に排除する。


そして、

この熟成の期間が終わると、

ドローイングや模型の制作を始めるが、

この、「熟成」がうまく進んでいると、

具体的なレベルから抽象的なレベルまで、

筋の通った全体性のある形を生み出す

「原理」なるものが描かれることになる。

こんな事ですすんでます。

2007年06月19日 : Text by tsumac   |